鍛冶職人手作りによる和包丁の紹介
伝統刃物とは
刃物は鉄を赤く熱し、「鍛造」によって鍛え、 「焼入れ」で鋼を硬くし「研磨」によって鋼を削って刃をつける工程をとって造られるものであるが、 この方法は古い時代から続いていたもので、のこぎり、かんな、のみ、包丁等も この方法によって造られており、それらは一般的に「打刃物」と呼ばれている。
このような古くから伝えられてきた伝統技術の上に成り立つ打刃物に対し、 主として戦後大きく発展した機械力を使用して製造する「抜刃物」がある。 これは洋食器のナイフ等に見られるようにステンレス鋼の普及によって鍛造がプレスに変わり、 プレス・研磨等の工程によって製造されるものである。
このように刃物には打刃物と抜刃物があるが、伝統刃物といわれるものは前者の打刃物を意味し、 それは江戸時代、さらにはもっと古い時代から、日本固有の刃物として存在し発展してきたもので、 機会生産に対し手仕事を主とする刃物のことである。
そこには古くから伝承されてきた伝統技術が生きており、 それは日本の風土の中で生まれ、育てられ、日本人の技術によって展開してきた刃物ということができよう。
伝統刃物の特質
伝統刃物は機械化された近代工業には見られない、次のいくつかの特質をもっている。
日本の風土の中で育ち、その歴史は古く、長い年月によって受け継がれてきた伝統技術の上に成立している。
その伝統技術は「手仕事」を主とするものである。
(近年、伝統刃物も工程の中に機械の導入が見られる場合があるが主要工程はあくまでも手仕事によっておさえられている)
経営形態から見ると、家族経営の場合が多く、家内工業の色彩が濃厚である。
経営規模は一般的に小さく雇用労働力に依存する度合いの少ない中小企業による場合が多い。
流通面では独自の販売部門をもつものは少なく、商業資本である卸売商に依存し、問屋制度の残存を見ることが多い。
特定地域に工場が集中し、零細な地域集団を形づくっている。
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